現場好き、土日も歓迎、株本税理士事務所

月の内、現場に入れるのは何日か。忙しい会社には、こんな悩みはありません。現場部隊が遊んでいる日が目立ってくると、考えざるを得ません。
あの会社は電気で、この会社は水回り、あの会社は建具で、この会社は塗装。それぞれの専門性は貴重です。短期間でとても真似はできません。しかし、唯一つの専門で会社はやっていけるのか。
会社の守備範囲を広げること、個人の守備範囲をゆっくりと広げることは、マイナスにはならないでしょう。

支給された据付用の部材は、凹と凸。しかしそれぞれの外径と内径が全く同じ長さなので、はめこみすらできず、据付不可能。部材の設計も製造もトップメーカー。優秀なのだが現場への意識がほんの少し足りなかったのか。
工事の〆切を目前にして、部材変更のリクエストも出来ず、でも、あきらめる訳にはいかない。クーラーボックスを用意して、近所で買ったドライアイスをその中へ、そして部材の凸を放り込む。
しばらく待って、一気にはめ込み、据付。さすが、工事現場はたくましい。

工事現場ごとに、工事原価を集計していく。工事が大規模だったり、完成までが長期になるようだと、こうした事務作業も必要でしょう。儲かるかどうか、儲かっているかどうかが、わからなくなりますから。
原価を見て販売価格を決める商売にとっては、だいたいは見えているにしても、事後の安心・確認につながるでしょう。
今回の不採算工事は、次回以降の発注でカバーする。受注先とこんな幸せなやりとりのできる数少ない会社にとっては、不採算を示すことのできる必須のアイテムでしょう。

当たり年、儲けさしてもらっている現場が続いている。現実は、こうはいかないので、地道に資金繰りをみる。毎月の支払がこれだけあるから、利益はこれ以上ないと。商売なので、へこむ月があっても仕方ないが、それが続くとつらい。受注金額を上げてもらう余地は？単価は厳しいかも。時間ならもう少し、この現場手待ちが長そうだし。そもそも最後の週に、もうひと現場埋められないか。

工事の専門性が高すぎるとか、いろんな事情で、受注先が特定の会社に固定している会社は多いでしょう。現場は切れずに続いていますか。続いていれば、あまり儲からないかもしれませんが、資金繰りはまだ立ちます。スケジュールの空白が増えてくると、かなりつらいです。他社の仕事を積極的に受注していくと、今の受注先にカドがたつとか、余計な気を回しすぎて自由に動けないのが、おそらくこうした立ち位置の会社です。しかし、今の受注先に気を遣うあまり、空白のスケジュールを放置したままでは、会社はやっていけません。ズバリの仕事だと他社の仕事は受けづらい、という事情でしたら、専門の周辺の「できる」仕事で空白を埋めましょう。

工事現場には、その道のプロが集まります。特定の工種を除き、自社が現場に入るときは、他社はすでに仕事をしていますし、自社が現場を出るときは、別の他社が入ってきます。迷惑をかけたら怒られますし、周りに凶器がころがっていますので、エキサイトしたりさせたりはご法度。
事業承継には、現場の職人さんになめられない程度の腕（技能あるいは存在感）が必要でしょう。

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